もう一度読み返さなくてはいけない

最近では、梅田望夫さん、茂木健一郎さんの「フューチャリスト宣言」を再読しなきゃ!ということで読み返したらやっぱり最初読んだときより深い気づきのようなものがあって、具体的な行動にまで発展したということがあったのだけど、それとはまた違った形で、再読が必要な本である。

思考の補助線 (ちくま新書)

思考の補助線 (ちくま新書)


まさに、ここ1週間以上、茂木さんが発する言葉と「格闘」していた。
概念というか、ある程度抽象的な用語を用いることが多いからだろうか、本当に脳に汗をかきながら茂木さんの発するメッセージに食らいついていくイメージ。「うむむ、もう理解するのをギブアップしたい」と思いながらも「いやまずは分からなくても読みきれ」「次に読めば腑に落ちるはず」と言い聞かせながら読了した。


茂木さんの、この世の中に対する「怒り」が込められている、と言い切っても過言ではない。そして、この知や情報が個人では引き受けられないほどあふれる世界で、そして「サブカル」化することをむしろよしとする甘っちょろい世界に対して、あえて筆の力を持ってメッセージを伝えようとするその姿は、「同士を求めている」姿に他ならない、ように思える。
次の文章のあたりには、茂木さんの覚悟が詰まっているだろうか。そして、呼応してくれる人はいないか、と。

一見関係がないと思われるものたちの間に「補助線」を引き、その生き様において自分自身が「補助線」と化して、断片化してしまった知のさまざまの間を結ぶ。そのような、世界の統一性を取り戻す精神運動には、途方にくれるようなエネルギーが必要とされる。
 怒りこそが、そのようなエネルギーを私たちに与えてくれるのであろう。破壊する怒りではなく、「魂の錬金術師」を通して、さまざまを創造する「白魔術」としての怒り。


この、「怒り」を創造に変えるという思いを実践しているという点で共通点を持ち、私がこのところ陶酔しているが、次の3人。


さて、梅田さん齋藤さんの共著も、もうすぐ出版予定。
これは、発売当日にでも手に入れたい。

私塾のすすめ ─ここから創造が生まれる (ちくま新書)

私塾のすすめ ─ここから創造が生まれる (ちくま新書)